どうもここのところ精神的な余裕がなくて、ちょっとの期間、仕事とか諸々を休みたいなーって思っている。
ちょっと立ち止まって、子どもの頃にやりたかった夢とか憧れていた事をやろうかなと。準備が必要なこととか無理なこととかも沢山あるんだけど、ちょっと背伸びしたら出来そうな事はやってみたい。
他人に振り回され続けてきて、ちょっとしんどくなってしまった自分がいるけど、ま、放り投げて休んじゃえば良いじゃんっていう自分もいて良かったなぁと思う。
Ricoh GR GR Lens 18.3mm/f2.8
昨日の夜に茅の輪くぐりに行ってきて、宮司さんが丁寧に歌の説明をしてくださった。
「思ふこと みな尽きねとて 麻の葉を 切りに切りても 祓ひつるかな」
宮司さんの穏やかな声と暗闇に浮かぶ提灯の光に、心が軽くなった気がした。
雨の日だって傘は差さずに
いつも通っている橋ですれ違ったカップルの男の子が足跡を残していた。
不思議な光景というかちょっと面白いなってとりあえずシャッターを切った。
Leica M typ262 Summicron 50mm/f2.0
Ricoh GR10 28mm/f2.8 Ilford HP5Plus
雨に打たれていつもと様子の違うアスファルトと排水口がキレイだった。
壊れたり忘れ去られた傘がなんとなく好きだ。
梅雨に入って早速ちょっと天気がぐずついている。
今でこそあまり雨がどうとか思わないけど、傘を差すのが大嫌いなのは変わらない。
甲本ヒロトが「大人になっても不安だし、50過ぎてもイライラするから、そのまんまでいいんじゃないすか。物事解決するよりも、イライラしたまんまさあ、ロック聴きゃあいいじゃん。」って言っていて、すごい救われた気持ちになった。
やりたい事とか楽しい事と表裏一体でひっついてくる面倒ごとはなんとかやっつけてやりたいと思うけど、そうじゃないこととかいま無理なことは無理せずイライラして酒飲んで音楽聞いて写真撮って過ごそうと思った。
そうそう、SilverEffect Pro2でフィルムタイプをIlford HP5Plusを選んで少し触ったデジタル画像と、ID11で現像してKentmereのRC紙にストレートプリントした物をスキャンした画像。
デジタルの綺麗すぎる感じはともかく、似非HP5Plusが思ったより優秀で、似たトーンを出していてビックリビックリ。
電子のチリをために行く
ちょっと前にSNSで話題になっていた「さようなら、コダクローム」を観て、いてもたってもいられなくなって、同じようにライカとクルマで出掛けたくて伊豆へ行った。
本当はフィルムで撮れば尚良かったのかもしれないけど、カラーで撮りたかったからデジタルで。
Leica M typ 262 Summicron 35mm/f2.0
いろんなものの消費サイクルが早くなって、それこそ、あの映画だって「ちょっと前」のものになっていて恐ろしいと思う。
そういう時代へのカウンターとして、本当に良いものとか手間がかかるものが流行るのもなんかわかるんだけど、あんまり意識が高すぎると辟易してくる。
「さようなら、コダクローム」の中で、デジタル写真のことを「電子のチリだ」って言ってる場面があって、良い表現だと思った。
京都でやっているエリオットアーウィットの写真展がすごく良くて、やっぱりオリジナルプリント最高だと思わせてくれた。
会場で売られている写真集のクオリティが高くて二度美味しいからオススメ。
エリオット・アーウィット展
写真のサイズを少し大きくしてみた。
スキャンした写真では耐性がないから無理かもしれない。
僕の好きなLeica
前回、M6を落とした話をチラッと書いたのだけど、その後の顛末を書こう。
M6はベースプレートに打痕こそついたものの、動作やファインダーに一切問題はなく、いつもお世話になっているカメラ屋さんでも、ライカ京都でも問題なしとの評価だった。
しかし、これも一つの機会だと思って、露出計が不安定なこと、巻き上げの渋さ、シャッター幕の細かなヨレを理由にオーバーホールを検討した。
オーバーホールに関しては、ライカジャパンに依頼するか、修理業者に出すかでかなり迷った。
迷った理由としては、ライカジャパンはM7以降の現行機種以外のフィルムライカは全てドイツ本社送りで納期も費用もかかること、修理業者では幕交換をしてくれる業者が少なかったことと幕交換後の露出計動作は保証対象外となることが挙げられる。
ここで、心の中で、ライカ純正OHか、別機種への買い換えの2つとなった。*1
たまたま、現行のLeica M-Aを触る機会があって、かなりぐらついた。そこで気づいたのが、スペック的にもデザイン的にも自分が持っているLeica M2のセルフなしとほぼ同じだったこと。
実は、自分の中の理想のライカは正にM2のセルフなしなんだ。M2のフレーム枠の少なさもシンプルで素敵だけど、なにより好きなのは、セルフなしモデルが選べること。M3もM4も実はセルフタイマーレバーがデザイン的にちょっと好きではない。
今所有しているM2はOH代のほうが高かったほど投げ売りされていたのを完全OHした品物。しかし、今は市場が高騰しているのか倍近い値段だ。それなら生まれ変わったM-Aを…と思ったんだ。
dc.watch.impress.co.jp
Leica M-Aはデモ機がないらしいので触って感触を確かめられたのはよかった。割と元気というかバネ感のある巻き上げだった。
ライカ京都で、そんな話をしながら率直にOHか買い換えか悩んでるって言ったら、OHを強く勧められた。
「もうフィルムの新しいライカが出ることは正直ないと思います。でも、本当に必要だと思われたときには、まだこれらの機種はご提供できると思います。今お持ちのライカをぜひ可愛がってあげてください」
97年製の僕のLeica M6、20年の放浪の末、ドイツへの帰郷が決定した。
完璧になって帰ってきておくれ。
*1:そのくらい純正OHは値が張る…。
近況つらつら
苦心して完成させた写真が評価されると嬉しい。
ギャラリーのオーナーに「この写真えらい褒めてる人いてたよ」って言われて嬉しかった。グループ展とはいえ3回目の出展で、他のギャラリーで出した展示を覚えてくれていてそれも嬉しかった。
実際に人から反応が来るのはやっぱり展示の良いところで、初回のときに来場者からのコメントで指摘されたこととか、やっぱり勉強になったし、それ以降相当気を遣っている。
「写真はコミュニケーションツールだ」って言われたことがあるけど、リアルな反応が返ってくるから写真展は良いなぁと思う。
途中で投げ出したくなったり、苦労もたくさんあるけど。
秋に京都で展示を企画しているので、是非色んな人に見てもらいたいなと思う。
黄金週間中にマキナ67を持って長崎に行ってめちゃくちゃ坂道を上り下りしたら次の日に熱が出た。マキナ67は見かけによらず重い。
熱が下がってライカM6を持って出掛けたらアスファルト落下した。しかし意外と頑丈。
過ちを繰り返してはならぬと強い覚悟でローライB35をぶら下げて出掛けた。
現像液をロジナールからID-11に変えた。HP5に関しては完全にID-11の方がキレイに現像できた。
うなぎのタレ的現像液を目指そうと思う。
今週は久しぶりに伊豆に出掛けた。
Leica M typ262 Summicron 35mm/f2.0
未現像フィルムが10本を超えているので今回はデジタルライカを持って行った。いいカメラだ。
現像頑張らねば。
暗がりから少し出てきて
写真展への出展が続いてしまい精神的にちょっと疲弊。
何時間暗室に篭っても納得の一枚が出来ない。乾燥して並べてみると、おっと思うのがちゃんとあって、やっと納得…みたいなことの繰り返し。
例えばこの暗室ワークが全部デジタルになったら楽なのかと思って、色々と調べてみたけど、やっぱりプリンターだとかインクだとか印画紙だとか、やってることが暗室より身近なパソコンに変わっただけであまりプリントの本筋のところは変わってない印象を受けた。まぁ、インクの耐久性という問題はもちろん残るんだけど。
フジがアナログモノクロ業界から消え去ると聞いた。以前よく使っていた多階調印画紙をやめた時点でイルフォードに完全移行していたので、特に影響はないけど、やはり影響を受ける人たちもいるみたいだ。
どちらにしても、もはや写真学科でも暗室ワークは教えていないところは少なくないらしいし、よりニッチなものになるんだろうな。個人的には今使っているフィルムが安定供給されている以上、フィルムで写真を撮る事はやめたくないかな。
ffis.fujifilm.co.jp
たまたま出張で関東に行っていたので、東京都写真美術館へ行ってきた。
圧倒的な写真の力の前に、そういう技法的なものとか云々はどうでも良い気持ちになる。
「デジタルかアナログかですって?くだらない。写真は写真よ」ジル・フリードマンのちょっとうんざりした表情が浮かんだ。
久しぶりにいつものカフェでひと時を過ごした。
少しいつもの感覚に近づいていく。雨上がりの空がすごくキレイだった。
Leica M typ262 Summicron 50mm/f2.0
写真集とオリジナルプリント
本を残さないようにしている。
全てスキャンしてしまうか、はじめから電子書籍で買うか、読み終えたら人に譲ったりしている。
年間の読書数は多い方だと思うけど、本は残していない。
しかし本棚はいっぱい。全て写真集だ。
毎月2冊ずつくらい増えていると思う。
今月は4冊の写真集を買った。いい加減本棚から溢れている。
- 作者: 金村修
- 出版社/メーカー: オシリス
- 発売日: 2001/01
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金村修の「SPIDER'S STRATEGY」は実に2年近く状態と価格のバランスの良いものを探してきて、ようやく納得するものと出会えた。金村修は好きな写真家なのでこれで4冊目。マキナ67に憧れたのも、この人の影響。
- 作者: 森山大道
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森山大道の「K」は、書店で撮って、本当にいい写真集だと思って購入。デジタルに移行したあとで一番フィルム時代の作品に近い気がする。マネキンの写真が「らしくて」すごく良かった。
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あとは、フォトグラファーインニューヨークに出演していたBoogieの写真集。
土門拳賞受賞の梁丞佑「新宿迷子」と少しテイストというか臭ってくる空気感が一緒だった。
「新宿迷子」が歌舞伎町のヤクザと酔っ払いとホームレスと子どもが主題だとすれば、こちらはギャングと薬物中毒者とホームレスが主役。
完全にラリッてる若い女性のポートレイトが目がいってるんだけど、すごく綺麗で美人に見えて不思議な良い写真だった。
- 作者: Boogie
- 出版社/メーカー: powerHouse Books
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同じくBoogieの写真集。こちらのほうがヒューマニティみたいなもんが感じられてまだ温かみがある。
故郷・ベオグラードが舞台だからだろうか。
写真集を見ているとたまにオリジナルプリントが欲しいなって思うけど、収集家の人に言わせると安易に手に入れないほうが良いらしい。
集合体の中の一枚から、ずっと鎮座する一枚になったときに本当に飾るロケーションにあってるのか、ちゃんと見合ったケアが出来るのか考えてると、高いプリントは神経を使いすぎると…。
まぁ、著名な写真家のオリジナルプリントを飾る前に自分のプリントを飾ってみると良いんじゃないかな。