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 「曾根崎心中」と街のにおい

近松門左衛門の「曾根崎心中」を角田光代が現代風に書いたものを読んで、けっこう刺さった。
角田光代の本はけっこう好きで作者買いであらすじとか読まずに買うくらいなんだけど、これは本当に良かった。

曾根崎心中

曾根崎心中

そりゃ、今の人にもわかるように書いてるから原作の愛好家からしたら面白くない作品かもしれないけど、お初天神に参る人の何割が曾根崎心中を知ってるのか考えてみたら、リバイバルは文学でもありだと思う。
面白い作品に出合うと、その舞台に行ってみたくなる。
そんなわけでお初天神界隈を散歩してみた。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/20178139158
梅田の高層ビル街と北新地の上品な雰囲気からは離れ、少し薄暗さのある街並み。
下調べをして、当時の遺構についても調べていたが、そう簡単に見つからなかった。
すっかり変わってしまった街並み、シャッターはたくさん切ったけれど、なんとなく虚しさが残った。
とはいえ、作中の街の雰囲気と現代のこの街の雰囲気が少し似ている気がした。
どんなに街を開発しても、風土は変わらない。
文化は変わっても、しみついた風土って変わらないなぁと思った。
だからこそ、その土地の歴史を考えながらの散策は楽しい。


今週のお題「読書の夏」