さようなら平成の師走

平成最後の…と言われてもなかなかしっくりこない。
今上陛下が会見で言葉を詰まらせながらお言葉を述べられていたが、災害多くも戦禍なしという面では本当に良い時代を過ごせたのではないか。
そんな最後の師走も終わろうとしている。


ざっくり今年を振り返ると、とにかく突発的な出張が多かった一年だった。
Leica M2を途中何度か出張に持ち出して、空いた時間で写真を撮ったりしたが、どうにも収まりが悪い。もっと小さいのが良い。
欲望のままにLeica DIIを買った。ちゃんと写るとか写らんとかそんなことはどうでも良かった。
写真を撮るという行為が楽しめればそれで良かった。その点では完璧だった。

やっと出張が終わってLeica DIIとズマールを懐に抱え、共に通常業務に戻ったと思った矢先、台風21号発生である。
嫌な予感がよぎる。またも突発的な出張を言い渡される。Leica DIIとズマールはOHから帰ってきている。
素晴らしい。前回よりよほど最高だ。巻き上げもピント合わせも快適だ。それだけで夜もぐっすり。
そして平行して二人展の準備である。今思えば、本当によくできたと思う。
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時間がなさすぎて泣きそうだったけど、本当にこの信じられないタフな一年で唯一咲いた花みたいなもんだ。
写真展のための写真は全てマキナ67で撮ったが、ロケハンはLeicaを持って撮りまくりここぞでマキナを持って行っていた。
展示が終わったらまた出張を言い渡される。実は移動中にLeica DIIを擦ってしまい少しペイントを剥がしてしまっていた。
人類遺産であるLeica DIIになんてことを…とショックでGR10を出張カメラに決めた。
GR10は予想を超えて仕事をしてくれた。さすがGR。細江英公が30万くらいで売れば良いのにとリコーに言っただけの事はある。
しかし、2本目まさかの巻き上げ不良でジャムるという大事故。こりゃいかん、やはりLeica DIIだ!
めんどくさいの極地だと思っていた巻き上げスプールにフィルムを差し込む儀式、安心感半端ない。
今M2を調整に出してるからM6使ってるけど不安すぎてやばい。
という事で今年は精神的にLeica DIIが最も素晴らしいカメラだった。


出張フラストレーションでLeica M Monochromも事故的に買ったが、Leica DIIほどの神通力はなかった。

モノクロ専用って言っても、どうせフィルムはモノクロしか詰めてないんだから、なるほどなるほどとは思ったけど、新鮮味はない。
カラーフィルターのあるデジカメデータをいじったデジタルモノクロームの嘘っぽさがなくて、めちゃくちゃリアルにフィルム並みの階調感なのにはびっくりしたけど。

そうそう、忘れてはいけないのが、Ricoh GRだ。こいつこそ究極の相棒だ。

無数の傷と塗装はがれとボディの歪み。シャッター数も信じられないくらい伸びているが、サポートに出すと問題なしで帰ってくる。
スーパーマンだこいつは。史上最高のデジカメだ。
Leicaが余暇に嗜むウイスキーだとしたら、Ricoh GRは仕事中も携行するペットボトル飲料のような。
来年新しいGRが出ても愛着勝るこいつで良いかなーと思っている。


来年も展示が控えている。
リアルでもこちらでも皆さんよろしくどうぞ。