僕の好きなLeica

前回、M6を落とした話をチラッと書いたのだけど、その後の顛末を書こう。

M6はベースプレートに打痕こそついたものの、動作やファインダーに一切問題はなく、いつもお世話になっているカメラ屋さんでも、ライカ京都でも問題なしとの評価だった。
しかし、これも一つの機会だと思って、露出計が不安定なこと、巻き上げの渋さ、シャッター幕の細かなヨレを理由にオーバーホールを検討した。
オーバーホールに関しては、ライカジャパンに依頼するか、修理業者に出すかでかなり迷った。
迷った理由としては、ライカジャパンはM7以降の現行機種以外のフィルムライカは全てドイツ本社送りで納期も費用もかかること、修理業者では幕交換をしてくれる業者が少なかったことと幕交換後の露出計動作は保証対象外となることが挙げられる。


ここで、心の中で、ライカ純正OHか、別機種への買い換えの2つとなった。*1
たまたま、現行のLeica M-Aを触る機会があって、かなりぐらついた。そこで気づいたのが、スペック的にもデザイン的にも自分が持っているLeica M2のセルフなしとほぼ同じだったこと。
実は、自分の中の理想のライカは正にM2のセルフなしなんだ。M2のフレーム枠の少なさもシンプルで素敵だけど、なにより好きなのは、セルフなしモデルが選べること。M3もM4も実はセルフタイマーレバーがデザイン的にちょっと好きではない。
今所有しているM2はOH代のほうが高かったほど投げ売りされていたのを完全OHした品物。しかし、今は市場が高騰しているのか倍近い値段だ。それなら生まれ変わったM-Aを…と思ったんだ。
dc.watch.impress.co.jp
Leica M-Aはデモ機がないらしいので触って感触を確かめられたのはよかった。割と元気というかバネ感のある巻き上げだった。


イカ京都で、そんな話をしながら率直にOHか買い換えか悩んでるって言ったら、OHを強く勧められた。
「もうフィルムの新しいライカが出ることは正直ないと思います。でも、本当に必要だと思われたときには、まだこれらの機種はご提供できると思います。今お持ちのライカをぜひ可愛がってあげてください」


97年製の僕のLeica M6、20年の放浪の末、ドイツへの帰郷が決定した。

完璧になって帰ってきておくれ。

*1:そのくらい純正OHは値が張る…。