閑話休題

まだまだ寒さ絶頂の東北へ1週間ばかし行ってきた。
とにかく寒くて、毎朝お湯を入れたペットボトルで車の窓を解凍していた。
コロナ感染者はあまり出ていないのに、感染対策は都市圏とは比較にならないほど徹底されていた。
みんなコロナを怖がっていたけど、実はコロナより人間が怖いんだなーと思いながらよそ者の自分は酒を飲んでいた。
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地震が起きて、びっくりするほど長い間揺れが続いたその時も、ホテルの部屋で酒を飲んでいた。
揺れが収まると廊下を走る人たちの足音が聞こえてきて、次にクルマのドアを開け閉めする音が聞こえてきた。
みんな逃げるんだ…と思いながら、部屋のテレビを眺めていた。
沿岸部の宿だったから、多分逃げても助からないだろうと思いつつ、車まで向かったものの「これ、飲酒運転になるんじゃね?」と思って駐車場からでれなかった。
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安否確認とか色々きて、津波が来ないことがわかって、部屋に戻ってまた酒を飲み直した。宮城峡はとても良いウイスキーだ。
3時半ごろに余震が来た。生命保険の死亡一時金がいくらだったか、ちゃんと残された相方に支払われるか不安になった。
帰ったらすぐ生命保険のお姉さんに聞いとかないと…と思った。ある意味これは愛だ。


3.11は朝から電車が遅延していて、新幹線通勤をキメてやった。
いつもと違う車窓とGを感じながら、あまりに早く過ぎ去っていく車窓を追いかけて目が疲れた。
在来線に乗り換えたら日差しが好きな感じだった。
黙祷の時間、取引先と電話していた。特別なことはしなかった。
転勤で去っていく後輩と、大層なカレーライスを食べたくらい。
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生命保険のお姉さんに聞いた死亡一時金を相方へ伝えた。
「万が一の時はそれで楽しく暮らして」と。
「バカじゃないの。それもう楽しいとか幸せとかなくなってんじゃん」てキレられた。
これもある意味、愛だ…と思う。知らんけど。