いつか歩いた道と三月

周りの人たちが大きな決断をしたりしているのに自分はなんだか同じような日々を送り続けていて、これで一体いいんだろうか…。
そんな気持ちで最近ずっと過ごしてきた。
何かを変えたいという気持ちより、変えたくないという気持ちが勝ってしまう。良心的な価格を維持してくれていたサイバーグラフィックスがハーマンの代理店契約を切られてしまって、アナログなモノクロ表現も少し悲観的な状況になった。
なんのためにバカみたいに歩いてなんの価値もない写真を撮り続けているんだろう…。そんな気持ちにもなって、フィルムで撮ることをやめようかなってちょっと思ったりしていた。
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今日は親友の命日だった。
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最初は全然知らない街でスナップでも撮ろうかなって電車に乗って知らない街を撮っていたけど、全然撮れなくて、「こんなの撮りたいんじゃないんだ俺は」って気づいた。電車で戻って、毎日彼と一緒に歩いていた何でもない道を歩いた。
あぁ、ここって昔は喫茶店だったよな、とか、ここでチャリ盗まれたよな、とか、ここの店員のこと気に入ってたな、とかさ。
いろいろ思い出が溢れてきて、もうこの世からいなくなって数年経つのに鮮明さにびっくりした。
それではっきり自覚した。
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俺そういうの残しておきたくて写真撮ってたんだわ。でさ、多分それずっと残したいのよ。目に見える形で。
だから、まだ続けるわ。もう少しこっち側で頑張れるわ。