旅にレンズ1本

しっかり撮りたいときと、そうじゃないときと。
少しカバンの中のカメラは変わるけど、基本的にカメラ1台レンズ1本に部屋に転がるフィルムを何本か。
35mmって画角がすごく旅向きだと思う。
欲張ってなんでも写したくなるけど、全部は入りきらない。50mmほどの割り切りは求められない。
あとで見て、何が撮りたかったんだか…ってなることもあるけど、それも含めて好きだなあ。
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Leica M2 Voigtlaender COLOR SKOPAR 35mm f2.5 Kodak 400TX


何度も行っているような街だったら50mmで撮るのが楽しいかな。

 今ここで花と咲けよ

たまたま広島に行っていた。
広島の微妙にさびれた感じが好きだ。
田舎でもないけれど決して都会でもない。
ヨソ者には冷たいけれど排他的ってわけでもない。
中心地が悲劇の地であり浮かれるには少し暗い記憶も同居する。
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Leica M2 Voigtlaender COLOR SKOPAR 35mm/f2.5 Kentmere Pan400
この街が底抜けにバカになる瞬間ってやっぱりカープなんだなって痛感した。
夜の街が爆発する感じに初めて遭遇した。
疲れていたこともあって、ばか騒ぎする街から少し離れて一息。
そばでは、老夫婦が可愛く「長生きした甲斐があったね」って言いながら乾杯していた。
ピースフル。


タイトルは「それゆけカープ」の一節から。
歌詞がすごく良いと思う。愛に溢れている。

 テーマとか目的とか

写真撮るときにテーマとか目的とか考えながら撮る人ってすごい人だと思う。
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Lomo LC-A Kentmere Pan400
ほとんど何も考えてない。
なんとなく「おっ」と思ったらフォーカスそれっぽく合わせてパチッ。
ロモのカメラはいまいちだけどフィルム通しちゃったし仕方ないなって歩き始めたけど、これ本当に何も考えなくて良い。
ライカは少し絞りだとか露出だとか考えるけど、これはこれでいい。


森山大道展に行きたいようで行きたくなくてうずうずしている。
書店で森山大道の写真集を片っ端から眺めた。
「犬と網タイツ」っていう最近のやつがすごく好きだ。あれは傑作だ。


OHに出しているレンズがあるのに、ほしいレンズがどんどん出てきて辛い。
エルマー35mm良いなぁ。


そろそろ暗室に行かないといけない。
自分のルーティーンを見つけに行くんだ。

 選択の自由

実はいろんな選択肢が日常には可能性として広がっている。
小さなことから大きなことまで。
しがらみでがんじがらめのように思えても、少しバカになれれば無限大の可能性が誰にでもあるんだ。
もちろん何かとトレードオフなんだろうけどさ。
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Leica M6 Summicron 35mm/f2 Kodak 400TX
ど平日に旅に出て帰ってきたら、日常に戻ってきた安堵感と、相変わらずの日々を送ることに少し悲しくなった。
相変わらずとはいえ、毎日ちょっとずついろんなことが変わっているはずなんだけど、気づかずに”面白くねえな”ってまた感じるようになったら、どこか遠くへ旅に行こう。
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Leica M6 Summicron 35mm/f2 Kentmere Pan400
そういう選択をしようと決めた。
お気に入りのカメラを握りしめてね。

 光の強さと影の濃さ

二面性ってものはなんにでもある話。
この夏の旅は九州の三池炭鉱へ。
銅山とか炭鉱とかって忘れ去られてるけど日本の基幹産業だったわけで、大きな会社や財閥の源流になったといっても過言ではないと思う。
実際に、三池炭鉱を案内してくれたガイドの方は、三井系のメーカーで働いていたと言われていたが、そもそもこの三池炭鉱で使う機械を専門に製造する会社が独立した会社だと言っていた。
日本の産業に与えた功績はそれこそ世界遺産になるに相応しいものだ。
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Rollei B35 Triotar 40mm/f3.5 Kentmere Pan400
その影で、過酷な労働が行われていたことは間違いない。
囚人たちを働かせていたときにはその労働の苛烈さから「修羅坑」と呼ばれていたと説明を受けた。


どんなものにも必ず光と影があると思う。
光が強くなれば影が濃くなる。
どうしても影の部分は覆われがちだけど、影の部分にこそ何かが隠れているような気がして、ふと覗きたくなってしまう。

 レモンのスペシャルなウェルチ

気が狂うほど暑くていやになる。
出掛けるのも嫌で、せっかく手に入れたチケットを使うかどうか悩んでいた日曜日。
テンションが低いまま服部緑地野外音楽堂へ。
The BirthdaySpecial Othersのイベント、「たとえば、ボクが踊ったら、」。
FM802の番組でイベント名が良いなと申し込んでおいたら当たったんだ。
開場して炎天下の中、ビールを流し込む。3本飲んでほろ酔い気分でSpecial Othersをゆっくりと楽しむ。
ご機嫌な音楽。うだる暑さ。来て正解だったな。と出掛けた自分を褒める。
The Birthdayの出番の前からゲリラ豪雨が来て、ステージ裏の屋根のある座席を急遽開放。
激しい雷雨に戸惑いながら、もともと来ることすら、ためらっていた自分はステージ裏で見ることに。
チバユウスケが轟く雷鳴にニヤリと笑うとオーディエンスがそれに応えてすごい雰囲気。
ラジオで「どうせなら大雨でもいいかも。楽しいから」ってチバが言っていた通りの展開になった。
「でも服部緑地は音量制限がうるさいんだよね」とも言ってたけど、何回か規制措置発動しながらも、突き抜けて爆音を鳴らしてくれた。
規制措置が発動したのは雷鳴のせいだと思うけどね笑
大好きなメロディを口ずさみながらリズムに身体を任せるのってなんて楽しいんだろ。
そんなことを思いながら過ごした時間が至福だった。
「豪雨の中の服部緑地だ!」ってチバが叫んだけど、帰り道を優しい夕陽が照らしていた。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28427690533
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Ricoh Autohalf Kentmere Pan400

 ドイツから来た小さな巨人

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Rollei B35 Triotar 40mm/f3.5 Fujifilm Neopan 100 Across
ドイツから航空便で約1週間。
届いた本当に小さな箱には大きな喜びが詰まっていた。
以前、GR1が壊れたときに買おうと思っていたけど、あいにく東北に行くまで時間がなくて受け取れないかも…とLomoを東北に連れて行った。
Rollei 35シリーズは以前にテッサー付を使っていたことがあって、テッサーは切れ味がすごくて好きだったんだけど、電気系統の故障で露出計が使えなくなって面倒になったことで手放してしまった。
当時から本命はセレン式露出計なB35だったけど、なかなか良い個体に縁がなかった。
今回はるばるやってきた個体は素晴らしく綺麗で、操作感も上々。
やっぱり絞りは鏡胴にあるのが使いやすいし正解だと思う。
トリオターの描写は、バランスがよくて素晴らしい。廉価版レンズとはいえ、さすがCarl Zeiss*1
開放でも撮ってみたけれど意外とちゃんとピントいくものだ。
楽しくて楽しくていつの間にか手持ちのフィルムがなくなっていた。
久しぶりにこんなに楽しく写真が撮れた。

*1:Rollei 35のテッサーはドイツ製とシンガポール製初期型以外はOEMでmade by Rolleiとなっており、Carl Zeissの文字はない。まぁ写りは変わらないだろうが…