自分のレンズと授業料

自分のレンズというか、何を撮っても思った通りに撮れる相性の良いレンズってあると思っている。
自分の場合は、いろいろ考えたけど、35mmのズミクロンがまさにそんなレンズ。
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http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28822734225
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28822732505
Leica M2 Summicron 35mm/f2 Fujifilm Neopan 100 Across

現像して出てきたネガを見てもやっぱり違うなぁと思っちゃう。

思えばライカのレンズって結構授業料を支払わされることが多い。
最初に作例を見て欲しいなって思った50mmのズミクロンは大丸の中古市で安く買ったけど、前オーナーが悪さをしていたのか、距離計と連動してなくて買った次の週に入院。安く買ったつもりがむしろ高くついた。
ネットで中国人から3万円で買ったエルマーはびっくりするほど抜けが良くて埃は少し入ってるけど良い感じ。
一番気に入っている35mmのズミクロンも某カメラ店のネット通販でそれなりのものを買って、大満足。

僕の中で、ライカレンズの良い悪いの基準は自分の基準だとか撮った感じ云々じゃなくて、いつもお世話になっているカメラ店のご主人の評価。
正直すぎる感じでバッサバッサ斬られるので、心が折れそうになる時もあるけど、新しいレンズを買ったらまず見てもらっている。
今のM2のオーバーホールをお願いしたのもここで、M2はめちゃくちゃ褒められた。購入金額言ったら本当に絶賛された笑
50mmのズミクロンはボロクソに言われたけど、残りの2つはまずまずな感じだったから、そんなに高い授業料を取られた感じはなかったんだけど、ズマロンはダメだった。「写りに影響のない程度のクモリ」って商品説明だったけど、傷は影響しない場合が多いけど、クモリは確実に影響するから、このズマロンはダメだとはっきりと言われてしまった。
オーバーホールしてもまたすぐ曇ってしまう玉もあるらしく、久々にこれは授業料が高くつきそうだ。

そもそも、「ライカのレンズなんて50mmのズミクロン一本あれば他はなくても問題ないでしょ」なんて意見もあるから、悩ましい。

 活字中毒

活字中毒だと自分で思う。
別にそれが紙に書かれていなくても良い。
人が書いた考えや経験を伝えてくれる手段として文字は最高だと思う。
そこに写真が添えられていたら完璧だ。
Kindle Unlimitedが始まった。
始まる前から毎月1000円以上書籍代を使っていたので、それがこのサービスに置き換えれたらいいなと思っていたが、やはり古本買って自炊する方が好きな本が選べていいなぁ。
ただカメラ関係は意外と充実しててこれは良い。
ライカ関連の記事読んでると古レンズ使いたくなる。


http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28143701414
Leica M6 Summaron 35mm/f3.5 Kodak SuperGold400
M6にズマロン。最近、ズマロンばかり持ち出している。
使いこなせてないというか、お!って思うカットと、どうしてこうなったんだろ?って思うカットの差がすごい。
ズミクロンはコントロールしやすいレンズだけど、こいつなかなか…。
試しにズマロンでカラーも撮ってみた。カラーフィルムがない時代のレンズ。意外と良い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28477575470
Leica M6 Summaron 35mm/f3.5 Fujifilm Neopan 100 Across

やっぱモノクロのほうが良いなぁこのレンズは。

 寛容だから寛げる

今週末は久しぶりに行きつけのカフェで思いっきり寛いだ。
お客さんも少ないわけではないし、落ち着いた空間というとは少し違うかもしれないけど、マスターを始め、スタッフさんがどんなに忙しくても笑顔で愛想がいい。
サービスが行き届いているし、行き届く範囲で商売している感じがして非常に好感を持っている。
いつものカフェで寛いだ後、散策しながら初めて行く喫茶店に行った。
素晴らしくこだわった感じのブレンドコーヒーが本当に美味しくて、愛想がいいというわけではないけど、お客さんとの距離感が良くてコーヒーの香りを楽しめる。
その距離感というか雰囲気というか、人それぞれ微妙に違うだろうから、いろんな人が楽しめるor落ち着ける寛容さが重要なんだろうな。
京都は六曜社みたいな老舗から新しいところまでいろいろと選択肢があって良い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/25854820063
Leica M6 Summicron 35mm/f2 Fujifilm Neopan 100 Across
寛容性のない文化に発展はないなんて言うけれど、まさにそうで、新しく流入してくる人たちを巻き込めない文化は絶対に廃れる。


今日は暑かったけど、日陰を歩けば別にどうってことはないなと思ったので、M6にズマロンをつけて路地裏を散策した。
途中でデジタルなM型ライカを携えた外国人とすれ違って、ブルジョアめと思いつつ、あまり気にせず一人どんどん奥の方に入っていった。ふと猫が飛び出してきて、一枚シャッターを切って振り返ると、その外国人が僕に着いてきていて、猫を撮りながら何か話しかけてきた。
聞き覚えのない言語だったけど、僕のライカを指差して何か聞いてたようだった。
とりあえず「Leica M6、ズマロン、フジフィルム、モノクローム」と言っておいた。
ちゃんとコミュニケーションできなかったのは残念だったけど、ライカ使い始めて、初めてライカに突っ込んできたのが外国人だったのは少し嬉しかった。

 怒りと哀しさの先に

激しい怒りを感じている。
今、僕は三陸にいる。
東日本大震災津波に襲われた、陸前高田大船渡、釜石、宮古…。
仕事でそこを駆け回っている。
そこで見た現実にショックを受けている。



心のどこかで「過去」のものにしていた自分に。
ここでは今でも仮設住宅「日常」だった事実に。
未だに津波に襲われたエリアにそれ以前では「日常」だった光景が戻っていない現実に。

まだ「復興」は途上なんだ。
「復興」は一時のキャンペーンじゃない。


大船渡で「え?」と思った僕は、陸前高田で路肩に車を停めて泣いた。
この涙には何の価値もない。
本当の復興までは。
そしたら笑って、「馬鹿だな泣くなよ」って言ってやれるんだ。

 立ち返る場所

尾道が好きだ。
山陽本線の車窓から見える尾道水道の美しさ、駅を降りた瞬間の磯の香り。
初めてここに来たのはいつだっただろう。
その初めて来た時に心がキラキラしたものが今でも残っていて、今でも素敵だと思えることが素晴らしい。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28204743191
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak SuperGold400
尾道との関わりは小さい頃から深くて、いろいろあるんだけど…。
地元ってわけじゃないけど勝手知ったる隣町って感じかな。実はこのくらいの距離感が一番好き。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28204738211
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak SuperGold400
よく歩いた道。今でも尾道行くと必ずここで渡船を眺める。
海がある景色が好きだし、そこに造船所とか船とか見えると良いね。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28204737341
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak SuperGold400
サイクリストのメッカみたいになっちゃって、自転車が多くなった。
僕も自転車で何度かしまなみを走ったけど、楽しすぎるから多くなるのは必然かな。
でも、坂の町は歩いて散策もしてみてほしい。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/27667745203
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak SuperGold400
猫も増えた。確実に。
空前の猫ブームの後に彼らに安住の地はあるのだろうか。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28179271672
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak SuperGold400
取り留めもなく歩いて、ぼーっとして、歩いて写真を撮っていた。
最後に子猫と親猫に出会った。かわいいというより逞しかった。


来るたびにこの街に魅力を感じる。
なかなかそんな場所はないし、人によってそう感じる場所も違うだろう。
度々そういう場所に立ち返って、ゆっくりと変わろうとしたり、変わらないように努めていたり。
そんな街と自分の関係性を歩きながら考えるのも、たまにはいいもんだろう。

 チープさが身近さ

Lomo LC-Aを買った。
目測のフォーカスはRollei35と一緒なので特に困らないし、絞って使うことが多いので気にしない。
トイカメラ」という扱いだけれど、このレンズをMマウントでわざわざ出したりしてるし、それなりによく写ると思う。
一時期のブームで結構な個体数が中古市場に溢れていて、かなり安価に入手できるので、使い捨て感覚で使うには良い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/27601141554
Lomo LC-A Kentmere Pan400
そんな気軽さっていうのがやっぱり大切だと思う。

 強く言葉を操る人

「嫌われる勇気」なる本が売れているらしい。
読もうかなと思ってたけど、いざ手に入れると読む気にならなくて積み本にしている。
正直、嫌われる勇気なんて持たない方が良いと思う。
自分への批判が正当なものだろうが不当なものだろうが、批判をされればいい気はしない。
最近、石原慎太郎が自著の宣伝も兼ねてメディアによく登場する。
強い言葉を操るのが上手な人だと思う。政治家時代には個人をその強い言葉で捻じ伏せるイメージが強くてあまり好きではなかったけど、バラエティなんかのゆるい雰囲気でピリッと効かす言葉が強いんだけどレトリックに富んでいて面白い。
批判を気にせず話すことの出来る人は、何も考えずに発言している人か、強い言葉を強く操れる人なんだろうと思う。
自分はそうなれる気もなる気もしないから、対岸から見ていて本当に面白い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/22304245625
Rollei35TE Neopan100 Across
さて、GR1が壊れたからRollei35を買い戻そうか悩んでいて、以前使っていたときの写真を見返している。
テッサーすごく良い。購入先も確定したけれど、少しタイミングが合わないので、購入は先送り。
どうせ通勤鞄に放り込んでおく用なので、そんなにしっかりしたものでなくてもいいかなと思って、少し変り種を代わりに注文した。
どうなることやら。