Black Nite Crow

なぜか撮ってしまうものってある。
西成でスナップして、その後、撮った写真をバーっとスクリーンで見てもらって講評してもらうみたいなことをしてもらったんだけど、その時に「身体性で撮っている、斜め構図がうまい、フレームに余白がなくてどの写真も見れる、めちゃくちゃ光と影を意識して街を見てる、いろんな写真をたくさん見て勉強してる人の写真」って感じのことを言われた。
身体性で撮っていると言われたのは、割とバリバリのディープエリアでカメラをじっくり構えて撮るなんて気が引ける状況かなって感じだったから、ほぼ目測でノーファインダーで撮っていたからだと思う。
別に人にカメラを向けているわけじゃなくても「なに撮っとんねん」となるシーンはあるわけで、その辺は高瀬川沿いを撮りまくっていたからよく分かってるつもりだ。
かと言ってGRみたいな小さいカメラだと撮った撮らないのトラブルになることもあるから、ライカくらいがこういうエリアにはちょうどいいなって個人的には思ってる。
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撮った写真に多かったらしく「フェンス、落書き、カラス、光と影が好きなんやね」と言われた。
カラスが好きなのは意外だったけど、周囲の人に聞いたら、カラス結構昔から撮ってるやんねと言われた。
フォルムが好きなんだよね、賢いしね。
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その後、毎年恒例の「B.L.T」での展示作品を何にしようかなーって思っていたんだけど、たぶん自分が一番使っているというか持ち歩いているフィルムのGR1で撮っここ5年くらいのネガシート出してきて眺めてたら、圧倒的な”猥雑さ”。
あーもうこれで今年は行こうって決めた。やっぱりカラスは撮っていた。

 気づけば遠くへ

今年のKYOTOGRAPHIEが良かった。
割と身内で評価を聞かれた時には辛口っぽいことを言ったりしたけど、全体的にとても良い感じで、京都市民割パスポートを使い切って単館パスポートで2回目3回目を見に行ったりしていた。
たぶん通しパスポートを買った方が絶対にお得だったと思う。
ただ、これが微妙で良いか悪いかなんて行ってみないとわかんないのである。
自分の場合はいつもかなり長い時間をかけて回るので、全部見た結果としての良し悪しだけど、2泊3日で回るとかだとお勧めできないプログラムもあったりして、自分の中での評価が定まるのも終盤になってからだったりするのだ。

今年良かった理由は「写真」が多かったからかもしれない。インスタレーション的な展示は自分的にはあまり歓迎できない。
KGに行き始めたきっかけが建仁寺で荒木経惟が展示していたからなんだけど(2017年のKGだった)、和の空間に大きなポートレート展示するのはめちゃくちゃ良いなと再認識した。KG+のプログラムだった安藤政信の展示がめっちゃ良かった。ちなみに何も見ずに行ったので俳優の安藤政信と全然結びついてなくて、会場にいた人の話聞いて知った笑


KGの開催期間中に、とある筋のお誘いで西成にスナップしに行った。
自分は西成という街に縁もゆかりもなければあまり興味もない。野次馬根性で人の生活の場を撮るのは気が引けるし、やるなら真剣に向き合いたいと思う方なので深入りしないようにあえて避けている。
もう10年近く前にマキナ67で五條楽園を撮りまくった時期があった。おばあちゃんたちが介護バスを待ってる時に話したり、今はなくなったけどまだあった極道に「撮ったらあかんぞ」って怒られたり…。そんな時期もあったから今でも写真撮れなくなったらあの辺りを散歩するくらいだけど、まぁほんと縁がないと街と人って撮れない。
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色々面白いことや気づきがあってこれも写真生活的にはとても良いことだった。いつかまたこれはこれだけで記事にしたい。


しかしまぁ、気づけば遠くへ来てしまったなぁという感覚を味わった。

 GR IV Monochromeを買った話

実は予約注文していたGR4モノクローム。
我が家で大渋滞しているコンパクトカメラの中にやってきた。
何気にこういうカメラ欲しいなーって夢みたいに思っていたカメラの中の一つで、最も願っていたものだったから家に箱が届いた時の感慨はとんでもなかった。
使い勝手はGR3シリーズのくるくる回す系からGR2以前に完全に戻って、めちゃくちゃ使いやすくなった。というか、長年慣れ親しんだ操作が最高すぎる。
GR3は別色を使っているので気に入ってるけど、操作系変えて戻すってどうなの?ってメーカーイベントで中の人に思いっきり言ってしまった笑
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すごく気に入っているし本当に最高なカメラでずっと大切に使っていきたい。

と言いつつ、週明けからは展示のためにGR1にモノクロフィルム詰めて過ごす。
アナログ表現も続けたいんだ。

 半径5mを幸せに生きたい

令和に入ったのになんかおもちゃみたいなものから本気なものまで色々コンパクトフィルムカメラが出てきていて、おいおいフィルムの値段は一体いくらだと思ってんだよと言う気持ちもありつつ、 PENTAX 17もLomo MC-Aも買ってしまった。
面白いのはどれも広角スナップカメラっていう位置付けなのと、せいぜい半径5mくらいを楽しく撮れたら良いよねっていう感じで、フィルムカメラをコミュニケーションツールとして自分の仲間たちを写しましょうみたいなコンセプトが一緒な感じなところ。
結局、大事なものは身近なところにあるんだ。


一時期、一生懸命にモノクロームを撮っていたんだけど、もっとチープで良いなって気がしていて、コダックGoldを詰めたコンパクトフィルムカメラのチープな絵が最高に心地いいことに気づいた。
この冬はその組合せで持ち歩いていることが多かった。
チープな感じだからこそ生きる表現だってある。あまりにチープだから写ってる人と自分だけの写真になりがちなのも含めて、それはそれで写真として面白いなって思う。


雪のひどい日に選挙があって、投票してからぼーっとホテルで撮影していた。
嵐みたいなその日の後から仕事が忙しくて「あぁたぶんこれ以上やったら身体おかしくなるなー」ってぼんやり思ってて、でも仕方ないからそのまま突っ走ったら本当に身体がおかしくなった。
そこから1週間寝たきりでシャッターもあまり切れていない。全部撮らないと何もなかったのと一緒なのもフィルムカメラの良いところだ。
本当はどこか旅をしていたかったのに。せっかくの冬だったのに。

 いつの間にか2026

年末が長すぎて年始が短かったからか正月感が薄い感じがした。
でも年末が長かったおかげでゆっくりできたし色んなことできたし良かったかな。
今年は特別に何かがある年ではないけど、楽しみにしてることもあったりして。
気づいたら過ぎ去る日常の中でも自分を大事にしたいなって思う。
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年末年始の間に撮影機材の入れ替えを検討していたけど、フィルム20本買ったのでそれでおしまい。
特別じゃなくい日常ももっとフィルムで撮りたい。

 旅のツールとしてのカメラ

12月頭に展示に出展することが決まっていてそこに向けての準備とか色々あるんだろうなーと思っていたから11月半ばくらいからいろんなものを少しセーブしようと思っていた。
思っていたんだけど、結局は仕事で出張しまくったり色々とあって超ドタバタ…。
これはやってられんなーと思ったので、そっと予約した航空券、石垣島行き。
展示の翌週に設定したんだけど、とりあえず脳みそ使いたくないし、思考より先にシャッター切れてるくらいの感じが欲しかったから、デジカメに触りたくないなって気持ちが強くて、今回はフィルムカメラだけで行くことに決めていた。
なんとなくいつも旅用にしているライカM6はやめて、今回はライカM2。荷物をとにかく減らしたかったから、GR1にしようかとも思ったんだけど、ライカの方がさっと撮れるかな…と今回はライカ。
朝イチの飛行機だとまだ10時くらいに着くから1日が長いのは良かった。
すぐにタクシーに乗ってホテルで荷物を預けて、カメラと替えのフィルムを数本と財布をポケットにフェリーターミナルへ。
ノリで行く島を決めて船に揺られる…3日とも毎回それだった。めちゃくちゃに面白かった。フィルム6本くらい持っていっていたけど最後らへんなくなっちゃって、それにはそれで笑ってしまった。

セルフなしのシンプル構成が超お気に入り

毎日同じカフェでコーヒー飲んでフェリーターミナルへ向かっていたから「いってらっしゃい」って言われるのが心地よかった。離島巡るのは楽しかったなー。
とりあえずこの季節にめちゃくちゃな青空が見れるから、冬に南へ行くのが好きだ。出鱈目な感じが良い。

まじでデジカメはフィルムカメラの代わりにはならんなーと思ってしまったので、ライカM11買ってしまおうと思っていたけどやめた。
一度はやめちまったカラーフィルムだけど、Kodak Gold 200が本当に良い感じで、昔、Gold 400を愛用していた時期を思い出した。旅から帰ってきて20本買い増しした。
次はどこに行こうかなーって思いながら航空会社のHPと睨めっこしている。
遠くへ行きたい。その時に携えておけるイカすカメラがあったら最高。自分はもう最高に近い子たちがいるから、あとは本当どこへ行くかが大事だなーって思ってる。

 いつかは来ないからいま行った

いつか行きたいなと思っていた香港はデモとコロナで色々と「行きたい」熱が下がってしまった。
「いつか行きたいと思っているもの」の「いつか」は来ないと知っているのについつい後回しにしては後悔が生まれる。
世の中そんなことだらけだし仕方がないんだけど、仕方がないで済ませたくない思いがあるのも事実。
たまたまバスケ観戦で台湾に行きたいかも…と相方が言っていたのでついていくことにした。
ちなみにバスケは好きではないので一人で台北でぷらぷらすることになった。
「何しについてくるの?」と聞かれたけど、ただ行きたいなと思っている国だったから行きたいだけだった。
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テクノロジーの進化で国境線を越えるというハードルはほぼない。
日本に来ている外国人だってスマートフォン片手になんでもやってのける。
事前準備もほぼなく行ってしまったけど、困ったことは一切なかった。
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もともと時間のない旅だったから何も無理せず台北駅周辺だけに散策はとどめていたけど、GRでぱちぱち写真を撮りながら歩くのが楽しすぎて2日で4万歩も歩いていた。
土地勘がなくても何となくの方向感覚と匂いだけを頼りに歩きまくった。
夜中でもずっと歩いて街中を散策していた。
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あっという間だったけど、全く予定調和ではない感じと遠くへ来た感じが最高だった。
昔はもっとこういう旅をしていたなーとか色々と思い返していた。
あっという間の人生なんだから、もっと無茶をしたいと思った。
「A Beautiful Taiwan Today, A Better Taiwan Tomorrow.」という言葉と青天白日満地紅旗が帰国途中の自分の頭上に見えた。
また必ず。次はもっと長い時間をここで過ごそう。