いつか歩いた道と三月

周りの人たちが大きな決断をしたりしているのに自分はなんだか同じような日々を送り続けていて、これで一体いいんだろうか…。 そんな気持ちで最近ずっと過ごしてきた。 何かを変えたいという気持ちより、変えたくないという気持ちが勝ってしまう。良心的な価…

 揺れる

セールだったからドクターマーチンを2足買った。 ドクターマーチンの3ホールが好きで、10年近く履いたものと、青色の革を焦がしたような独特の色のものを交互に履いていたんだけど、せっかくだから鋲付きのモデルを買った。 8ホールも10年近く履いているけど…

 Good Bye 2022

W杯が始まりそうな日に相方が地下鉄の階段から落ちて救急車で運ばれた。 電話がかかってきた時には先輩とミナミで飲んでいて、大慌てで病院に行った。腰のどこかの骨が折れていて、突如介護生活が始まった。 最初の一週間とかは本当にどうなるんだろうってい…

 自分を信じろ

仕事で大きな失敗をしてしまった。本当は自分がしたわけじゃないけど、いきがかり上、なんとかしないといけない状況になった。 割とそういうときに周りの反応に傷ついたりする人がいるらしいけど、自分はむしろ、やっぱり人間はみんな単位で生まれて単位で死…

 実像で写真を撮りたい

実に8年ぶりくらいに一眼レフカメラを使った。 たまたまTwitterでPENTAXの最新機種を貸してくれるサービスを京都でやるって見かけて、申し込んだらまだ枠があったみたいで予約できた。 むかし、ボケ感が好きでよく使っていたF43mm limitedがセットレンズにな…

 身軽に動きたい

8月末にコロナにかかってしまって10日間ポッカリと空白が生まれてしまった。 幸い軽症だったのもあって、家でぼんやり仕事していたんだけど、人と会話ができないのがこんなに辛いとは思わなかった。あと、外に出たくて仕方がなかった。 8月は序盤はとてもい…

 カメラなんて何でもいい

少し前に「カメラなんて何でもいいって言うやつ大体ライカユーザー」って感じのTweetが流れてきて、笑ってしまった。 変な話なんだけど、自分もよく「カメラなんて何でもいいから、とにかく”撮る”って行為に馴染んだ方がいいよ」って人に言っている。 「別に…

 LFI Galleryの認定50回突破と展示の話

コロナ禍で生まれたスキマみたいな時に、ふと思い立って投稿を始めたライカのオンラインギャラリー、LFI Gallery。 普段あまり自分からは表に出さない女性たちを撮った写真を投稿している。 投稿を始めたきっかけは以前記事にしているので、そちらを見てもら…

 利き目

使っているカメラのファインダーを覗くのは右目?左目? 自分は必ず右目。 ライカもマキナもレンジファインダーだから撮影の時には特に右目を酷使することになる。目が乾燥するのも右目だけ。 あんまり疲れているとGR1やGRでノーファインダーで撮る。でも、…

 消えていくものを遺したい

開戦以降、戦争写真を撮りたいっていう人が意外と多いことに驚いている。 宮嶋茂樹氏が「戦争は撮っておかないと後で”なかったこと”にされてしまう」と語っていたが、激戦地となっているマリウポリを去るジャーナリストが無念さを滲ませて同じようなことを言…

 「誰か」って誰だ

2月が本当にあっという間に過ぎた。 あっという間と言いつつ、思い起こすとなかなか濃い時間を過ごした気もする。 モデルさんが主役のいわゆる「モデル展」に写真を出したり、沖縄で撮りためたネガの中から3月の展示用の写真をプリントしたり。 そういえば、…

 CAPE OF GOOD HOPE

年末に過去にGRで撮った写真を片っ端から見返して、フィルムのGR1で撮ったネガはプリントしてデジタルのGRで撮ったデータはフォトブックにしていった。Gallery Room 305で今年の初っ端に開催された「GRと私。」展に参加するためだ。 GRはフィルム、デジタル…

 去りゆく2021を思い返す

2021年はどんな年だったんだろう。 写真は相変わらずよく撮ったけど、展示の機会は企画展参加が2件、企画した展示が1件だった。 2020年は企画展参加が5件、企画した展示が1件だったから割と減った。少しそこは物足りないなーと思いつつ、プリントして展示に…

 大人になってもわからないものはわからない

いつか願いは叶うとか、夢は叶うとか、行動しなければ何も起きない。 どうすれば良いかを教えてくれる人なんて実はそんなにいないし、いたとしても見返りが必要になる人がほとんどだ。 無償で願いを叶えるために動いてくれる人って実は親くらいしかいないん…

 本当に撮りたいもの

散々ワクチン接種したら普通の生活に戻れるって言っておいて、いざ普通の生活に戻ったら、微妙に不謹慎な感じのするこの感じ、なんかおかしくない? そんな気持ちを抱えながらも、それなりに普通の生活に戻って行こうとしている。身近なところではテレワーク…

 写真を巡る日々の散文

展示が終わってから、いろいろなことがあって、「ちょっと撮れないな」って気分になっていた。 純粋にバタバタ忙しい日々があったとかってのもあるんだけど、ちょっとブルーな気分になっていて、いつも持ち歩いているGRも持ち歩かない日もあった。 何かに悩…

 Spatial Photo

写真展をした。 今年はいつもよりも並び方とか、何を見せたいかとか色んなことを考えた。いつもは暗室でキャビネに焼いたものから良いカットを選んで、試行錯誤しながら焼いていくんだけど、今回は先にイメージを作ろうってことで、トリミングとか色んなこと…

 俺の愛車と他人のために踏むブレーキ

乗っている車に愛着はない。たまに蜘蛛の巣が張っているし、野良猫の足跡がボンネットについているし、たまに野良猫がボンネットで寝ている。 むしろその野良猫への愛着のほうがあるから、「お、今日も気持ち良さそうやな」と一瞥して家に入るレベル。 洗車…

 全てのジャンルで入門編はあり得ない

ヨルタモリという番組でタモリに宮沢りえが「入門編としてあまりジャズ聴いたことない人たちが聴くにはどういうのがいいんですかね?」という問いかける。その答えが「全てのジャンルで入門編はあり得ない」 そして続ける「できれば若いうちに経済的に許すこ…

 アウトプットなんてあるのか

身の回りに絵を描いたり文章を書いたりする人が多いこともあるけど、たまに「今日はインプットの日」みたいな感じでギャラリー巡ったりアート系の本が多い書店を廻るのに付き合うことがある。 自分は写真集や哲学書なんかを買って、ぷらぷらしていたら「写真…

 もっと自由に撮ろう

今更なんだけど、ずっと欲しいなって思っていたGXR A12 GR50mm/F2.5 Macroを買った。 なんとなく毎日家に生けてある花を撮ったりしていた。コロナ禍でマクロレンズが人気を博したというのは分かる気がする。 日常のもっとマクロな何でもないものが何かっぽく…

 閑話休題

まだまだ寒さ絶頂の東北へ1週間ばかし行ってきた。 とにかく寒くて、毎朝お湯を入れたペットボトルで車の窓を解凍していた。 コロナ感染者はあまり出ていないのに、感染対策は都市圏とは比較にならないほど徹底されていた。 みんなコロナを怖がっていたけど…

 記憶の扉としての写真

誰のために、何のために写真を撮るのか。 全部自分の為、自分と周りの人たちの為。 もっと撮っておけばよかったとか思いたくないじゃないか。 いつか来たこの小さな港町へまた来ることになるとは思わなかった。 以前は色んなことに行き詰まった気持ちになっ…

 誰かとどこかに行きたい

2021年が始まったんだけど、何とも締まりのない年末年始で、このままダラダラとコロナ禍と共にいろんな物事が流れていくのかと思うと憂鬱な気持ちだ。 7月になったからって呑気にオリンピックだって機運になるのか心配する声もあるらしいけど、去年大騒ぎし…

 2020な写真生活

今年を振り返る記事を毎年書いているけど、今年ほど書くことがない年もないかもしれない。 とにかくいつの間にか過ぎていった。 2月中旬に友人の結婚式のために東京へ行ったのが最後の旅行らしい旅行だったかもしれない。 閉館するリコーの銀座ギャラリーへ…

 ポーカーフェイスと

電車に乗って音楽を聴いていたら、流れてきた曲から不意に思い出す記憶ってない? その記憶が「え、なんでこんな大事なことを忘れていたんだろう」ってほどに鮮明に浮かび上がることもある。 今でも若い人に「なんでその大学とその学部選んだの?」なんて聞…

 ポートレートを展示した話

以前にも書いた気がするが、自分主体で展示をするときは銀塩で出すので、デジタル撮影したポートレートの消化に悩んでいた。どこかで展示できたらなと思っていたところに、モデルさん主催の企画2件への出展が決まった。 どちらも自分の行ったことのないギャ…

 まるで。

コロナ以前は月に一度は旅に行っていた。 年に一度は行こうと決めていた場所があった。 「いつか行こう」のいつかがグッと遠くなった。出張で1日フリーな日ができた。 あぁこれは「いつか」と思っていけていないところへ行けるチャンスだ。 朝一番にレンタカ…

 価値は自分が決める

長く使ってきた道具が壊れると悲しい。 9年近く使っていたMacBook Airが壊れた。とても気に入っていて、パーツを交換してしつこく使っていたので虚無感が凄い。 6年以上使っていたRICOH GRも不調だが、とうとうメーカーに修理を断られた。騙しながら使ってい…

 時代を超える演算装置として

「レンズは資産」なんていうけれど、使わないレンズが増えていっても仕方ない気もする。 とはいえ、一度手放してしまうと二度と手に入らない気がして手放す気にならない。 気づけば、自ずとよく使うレンズとあんまり使わないレンズにはっきり分かれている。 …