選択の自由

実はいろんな選択肢が日常には可能性として広がっている。
小さなことから大きなことまで。
しがらみでがんじがらめのように思えても、少しバカになれれば無限大の可能性が誰にでもあるんだ。
もちろん何かとトレードオフなんだろうけどさ。
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Leica M6 Summicron 35mm/f2 Kodak 400TX
ど平日に旅に出て帰ってきたら、日常に戻ってきた安堵感と、相変わらずの日々を送ることに少し悲しくなった。
相変わらずとはいえ、毎日ちょっとずついろんなことが変わっているはずなんだけど、気づかずに”面白くねえな”ってまた感じるようになったら、どこか遠くへ旅に行こう。
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Leica M6 Summicron 35mm/f2 Kentmere Pan400
そういう選択をしようと決めた。
お気に入りのカメラを握りしめてね。

 光の強さと影の濃さ

二面性ってものはなんにでもある話。
この夏の旅は九州の三池炭鉱へ。
銅山とか炭鉱とかって忘れ去られてるけど日本の基幹産業だったわけで、大きな会社や財閥の源流になったといっても過言ではないと思う。
実際に、三池炭鉱を案内してくれたガイドの方は、三井系のメーカーで働いていたと言われていたが、そもそもこの三池炭鉱で使う機械を専門に製造する会社が独立した会社だと言っていた。
日本の産業に与えた功績はそれこそ世界遺産になるに相応しいものだ。
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Rollei B35 Triotar 40mm/f3.5 Kentmere Pan400
その影で、過酷な労働が行われていたことは間違いない。
囚人たちを働かせていたときにはその労働の苛烈さから「修羅坑」と呼ばれていたと説明を受けた。


どんなものにも必ず光と影があると思う。
光が強くなれば影が濃くなる。
どうしても影の部分は覆われがちだけど、影の部分にこそ何かが隠れているような気がして、ふと覗きたくなってしまう。

 レモンのスペシャルなウェルチ

気が狂うほど暑くていやになる。
出掛けるのも嫌で、せっかく手に入れたチケットを使うかどうか悩んでいた日曜日。
テンションが低いまま服部緑地野外音楽堂へ。
The BirthdaySpecial Othersのイベント、「たとえば、ボクが踊ったら、」。
FM802の番組でイベント名が良いなと申し込んでおいたら当たったんだ。
開場して炎天下の中、ビールを流し込む。3本飲んでほろ酔い気分でSpecial Othersをゆっくりと楽しむ。
ご機嫌な音楽。うだる暑さ。来て正解だったな。と出掛けた自分を褒める。
The Birthdayの出番の前からゲリラ豪雨が来て、ステージ裏の屋根のある座席を急遽開放。
激しい雷雨に戸惑いながら、もともと来ることすら、ためらっていた自分はステージ裏で見ることに。
チバユウスケが轟く雷鳴にニヤリと笑うとオーディエンスがそれに応えてすごい雰囲気。
ラジオで「どうせなら大雨でもいいかも。楽しいから」ってチバが言っていた通りの展開になった。
「でも服部緑地は音量制限がうるさいんだよね」とも言ってたけど、何回か規制措置発動しながらも、突き抜けて爆音を鳴らしてくれた。
規制措置が発動したのは雷鳴のせいだと思うけどね笑
大好きなメロディを口ずさみながらリズムに身体を任せるのってなんて楽しいんだろ。
そんなことを思いながら過ごした時間が至福だった。
「豪雨の中の服部緑地だ!」ってチバが叫んだけど、帰り道を優しい夕陽が照らしていた。
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Ricoh Autohalf Kentmere Pan400

 ドイツから来た小さな巨人

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Rollei B35 Triotar 40mm/f3.5 Fujifilm Neopan 100 Across
ドイツから航空便で約1週間。
届いた本当に小さな箱には大きな喜びが詰まっていた。
以前、GR1が壊れたときに買おうと思っていたけど、あいにく東北に行くまで時間がなくて受け取れないかも…とLomoを東北に連れて行った。
Rollei 35シリーズは以前にテッサー付を使っていたことがあって、テッサーは切れ味がすごくて好きだったんだけど、電気系統の故障で露出計が使えなくなって面倒になったことで手放してしまった。
当時から本命はセレン式露出計なB35だったけど、なかなか良い個体に縁がなかった。
今回はるばるやってきた個体は素晴らしく綺麗で、操作感も上々。
やっぱり絞りは鏡胴にあるのが使いやすいし正解だと思う。
トリオターの描写は、バランスがよくて素晴らしい。廉価版レンズとはいえ、さすがCarl Zeiss*1
開放でも撮ってみたけれど意外とちゃんとピントいくものだ。
楽しくて楽しくていつの間にか手持ちのフィルムがなくなっていた。
久しぶりにこんなに楽しく写真が撮れた。

*1:Rollei 35のテッサーはドイツ製とシンガポール製初期型以外はOEMでmade by Rolleiとなっており、Carl Zeissの文字はない。まぁ写りは変わらないだろうが…

 自分のレンズと授業料

自分のレンズというか、何を撮っても思った通りに撮れる相性の良いレンズってあると思っている。
自分の場合は、いろいろ考えたけど、35mmのズミクロンがまさにそんなレンズ。
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Leica M2 Summicron 35mm/f2 Fujifilm Neopan 100 Across

現像して出てきたネガを見てもやっぱり違うなぁと思っちゃう。

思えばライカのレンズって結構授業料を支払わされることが多い。
最初に作例を見て欲しいなって思った50mmのズミクロンは大丸の中古市で安く買ったけど、前オーナーが悪さをしていたのか、距離計と連動してなくて買った次の週に入院。安く買ったつもりがむしろ高くついた。
ネットで中国人から3万円で買ったエルマーはびっくりするほど抜けが良くて埃は少し入ってるけど良い感じ。
一番気に入っている35mmのズミクロンも某カメラ店のネット通販でそれなりのものを買って、大満足。

僕の中で、ライカレンズの良い悪いの基準は自分の基準だとか撮った感じ云々じゃなくて、いつもお世話になっているカメラ店のご主人の評価。
正直すぎる感じでバッサバッサ斬られるので、心が折れそうになる時もあるけど、新しいレンズを買ったらまず見てもらっている。
今のM2のオーバーホールをお願いしたのもここで、M2はめちゃくちゃ褒められた。購入金額言ったら本当に絶賛された笑
50mmのズミクロンはボロクソに言われたけど、残りの2つはまずまずな感じだったから、そんなに高い授業料を取られた感じはなかったんだけど、ズマロンはダメだった。「写りに影響のない程度のクモリ」って商品説明だったけど、傷は影響しない場合が多いけど、クモリは確実に影響するから、このズマロンはダメだとはっきりと言われてしまった。
オーバーホールしてもまたすぐ曇ってしまう玉もあるらしく、久々にこれは授業料が高くつきそうだ。

そもそも、「ライカのレンズなんて50mmのズミクロン一本あれば他はなくても問題ないでしょ」なんて意見もあるから、悩ましい。

 活字中毒

活字中毒だと自分で思う。
別にそれが紙に書かれていなくても良い。
人が書いた考えや経験を伝えてくれる手段として文字は最高だと思う。
そこに写真が添えられていたら完璧だ。
Kindle Unlimitedが始まった。
始まる前から毎月1000円以上書籍代を使っていたので、それがこのサービスに置き換えれたらいいなと思っていたが、やはり古本買って自炊する方が好きな本が選べていいなぁ。
ただカメラ関係は意外と充実しててこれは良い。
ライカ関連の記事読んでると古レンズ使いたくなる。


http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28143701414
Leica M6 Summaron 35mm/f3.5 Kodak SuperGold400
M6にズマロン。最近、ズマロンばかり持ち出している。
使いこなせてないというか、お!って思うカットと、どうしてこうなったんだろ?って思うカットの差がすごい。
ズミクロンはコントロールしやすいレンズだけど、こいつなかなか…。
試しにズマロンでカラーも撮ってみた。カラーフィルムがない時代のレンズ。意外と良い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/28477575470
Leica M6 Summaron 35mm/f3.5 Fujifilm Neopan 100 Across

やっぱモノクロのほうが良いなぁこのレンズは。

 寛容だから寛げる

今週末は久しぶりに行きつけのカフェで思いっきり寛いだ。
お客さんも少ないわけではないし、落ち着いた空間というとは少し違うかもしれないけど、マスターを始め、スタッフさんがどんなに忙しくても笑顔で愛想がいい。
サービスが行き届いているし、行き届く範囲で商売している感じがして非常に好感を持っている。
いつものカフェで寛いだ後、散策しながら初めて行く喫茶店に行った。
素晴らしくこだわった感じのブレンドコーヒーが本当に美味しくて、愛想がいいというわけではないけど、お客さんとの距離感が良くてコーヒーの香りを楽しめる。
その距離感というか雰囲気というか、人それぞれ微妙に違うだろうから、いろんな人が楽しめるor落ち着ける寛容さが重要なんだろうな。
京都は六曜社みたいな老舗から新しいところまでいろいろと選択肢があって良い。
http://www.flickr.com/photos/126161047@N02/25854820063
Leica M6 Summicron 35mm/f2 Fujifilm Neopan 100 Across
寛容性のない文化に発展はないなんて言うけれど、まさにそうで、新しく流入してくる人たちを巻き込めない文化は絶対に廃れる。


今日は暑かったけど、日陰を歩けば別にどうってことはないなと思ったので、M6にズマロンをつけて路地裏を散策した。
途中でデジタルなM型ライカを携えた外国人とすれ違って、ブルジョアめと思いつつ、あまり気にせず一人どんどん奥の方に入っていった。ふと猫が飛び出してきて、一枚シャッターを切って振り返ると、その外国人が僕に着いてきていて、猫を撮りながら何か話しかけてきた。
聞き覚えのない言語だったけど、僕のライカを指差して何か聞いてたようだった。
とりあえず「Leica M6、ズマロン、フジフィルム、モノクローム」と言っておいた。
ちゃんとコミュニケーションできなかったのは残念だったけど、ライカ使い始めて、初めてライカに突っ込んできたのが外国人だったのは少し嬉しかった。