アナログにデジタルを楽しむ

デジタルライカはいいぞ。

ライカほど毀誉褒貶のあるカメラもなかなか存在しない。
フィルムライカはブランド力も去ることながら、納得感のあるフィーリングであまり批判の対象にはならないが、デジタルライカはとにかく批判的な声が大きいと感じる。
なぜか。
スペック競争な現代にあって、デジタルライカが競っている相手はフィルムライカだからではないかと思う。
そもそも僕がデジタルライカを買ったのは、カラーフィルムの高騰とトイラボの未払い問題で、「そのうち業者に依存度の高いカラーフィルムはなくなるのではないか」と急に焦りを感じたからだ。*1
デジタルライカは今でもM8を使っている人もいればM9を使っている人もいて、他社と比べれば圧倒的にモデルの息が長い。
そのひとつの答えは、ライカ京都でtyp240を手に思案していた僕に店員が言った「今のフィルム感度はフジの1600が最高ですよね。このライカの感度1600と比べてみてください。引き伸ばしても色味や写真としての質感は遜色ないはずですよ」という言葉にある気がする。
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Leica M typ262 Summicron 35mm/f2
結果として僕はtyp262を買った。デジタル的要素が極力少ないデジタルカメラが欲しかったからだ。
唯一の後悔といえば、いっそのこと背面液晶のないLeica M-D typ262を買えばよかったということだけ。
今使っている無印typ262は背面液晶オフにして使っていて、最近背面液晶の保護ガラスが割れていることに気づいたものの、いつから割れていたのかさえわからない始末だから、こんな画面なかった方がよかったと本気で思っている。

ライカが競っている相手が他社デジタルカメラではなく過去の自社フィルムカメラだとすると、やっぱり消費の感覚が狂っている人たちなので、それはそれで良いでしょって感じなんだと思う。
僕もその辺の感覚は狂っている人間なので、ライカ1本にレンズ1本、カラー用のボディとモノクロ用のボディは別個に使いたい。


もし次に買うデジタルカメラがあるとすれば、フィルムで楽しんでいるモノクロ撮影に何らかの将来性他に及ぶネガティブな展望が見えたときに買う、ライカMモノクロームなのだろう。


風呂場にフィルムが干してある光景が日常になってきたので、いささかそれは勘弁願いたいものだ。
https://www.flickr.com/photos/126161047@N02/34540152794
Leica M6 Summaron 35mm/f3.5 Kodak 400TX


デジタルライカ増やすくらいならバルナックが欲しいってのが本音。
黒いやつが。あぁ、黒いバルナックどこかに転がってないかな。

*1:※特に後者のニッチな遊びを破壊する行為者が現れたことへの恐怖が大きい。