ポートレートを展示した話

以前にも書いた気がするが、自分主体で展示をするときは銀塩で出すので、デジタル撮影したポートレートの消化に悩んでいた。

どこかで展示できたらなと思っていたところに、モデルさん主催の企画2件への出展が決まった。
どちらも自分の行ったことのないギャラリーだったこともやってみようと思う理由の一つだったけど、基本的に人からの頼みは断らないスタンスでいるので、断る理由はなかった。

10月の「Anti XXX 〜猫撫展〜」@ビーツギャラリーは、ヌードモデルの猫撫さんを20名を超える人たちが撮った写真展で、なにせ悩んだ。タイトルが「ANTI XXX」だったからというのもあれば、ヌードがテーマだったからというのもある。
色々と不安があったけど、展示に参加できたことはとても嬉しくて、やっぱり写真は展示してナンボっていうか紙にするのが大事だなとめちゃくちゃ思った。
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いただいた短歌。今でもたまに読んで考えている。
もともと猫撫さんの撮影募集ツイートがカッコよくて撮らせてもらったんだけど、被写体活動を辞められるそうなので、自分ももうヌード撮影はしないだろうなぁと思いつつ…。
いろんな意見があったらしいけど、良い展示だったと思う。自分が出してなかったとしても面白かった。


続いて11月1日からは人形作家としても活動されている遠山涼音さんの個展「生前葬」と同時開催の「生前写真館」@gallery cafeBar 冥に参加した。
そもそも他の出展者の方々と比べて俺の作風というか撮影スタイル大丈夫?!って気後れがあったけど、開き直ってピン直打ちで写真を刺そうと決めた。今年のB.L.Tは額装だったけど、本来自分は額装は嫌いなので。
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展示に関する後悔は全くなくて、プリントも見せ方もほぼ思った通りに出来て結構満足している。一番大きいプリントだけは、ビニルで包んでピン打ちして包んだビニルをあとで切り裂いて、その隙間から見てもらおうかなーとか思ったりもしたけど、シンプルにしてよかった。展示に関するアイデアは色々浮かぶけど往往にしてシンプルが一番良いと思う。
まぁ、もっと在廊したかったなぁっていうのと、もっと他の出展者さんやギャラリーオーナーと会話をすればよかったと少し思っている。絶望的に忙しくて出張の合間で搬入して出張帰りに搬出したから精神的に死んでいた。


どちらの展示も参加できてとても楽しかった。
搬入するときのギャラリーへの道すがら、この写真で大丈夫なのか…とか不意に押し寄せてくる不安も、自分の写真を褒めてくれる誰かの声が聞けたりするのも楽しかった。
自分では決して撮らない撮れないスタンスの写真が観れたのも良かった。
写真撮っててよかったと思った。


年内最後は銀塩での展示が控えているので、LightroomからDarkroomへ戻ろうと思う。