今年は失うものが多かった。
得たものよりも手放してしまったものとか、どこか行ってしまったものとか、不意に失くしてしまったものが多かった。
今でも行ってしまったものを感じると、悲しくて、あぁもうダメだなぁって小さな絶望を感じたりする。
Leica M typ262 Summaron 35mm/f3.5
あんまり前を見すぎたら、つまずいて転んでしまいそう。
もっと今を大事に生きていきたい。
壁の傷
何事もうまくいく時があれば、何事もうまくいかない時もある。
「やってらんねえな」って思っちゃえば、その思いの通りにことが進むんだろう。
外的要因が強ければ、不満や愚痴も出て来るし、吐き捨てる言葉は汚くて鋭い。
Leica M typ262 Summaron 35mm/f3.5
人間様に向けられない感情を壁にぶつけたのかな。
「落書きとナイフと不良少年」っていう少し古い唄を思い出した。
最近話題の電通の件でも、いじめの件でもなんでもそうだけど。
本当にうまくいかなくなったら、とっととその環境から逃げてしまった方がいい。
闘うだけ無駄なことってあるし、”世界”は職場や学校とかそんな閉鎖されたところにはない。
いつものカフェで初めてマスターと会話した。
自分のいろんなことを知られていた。少し小っ恥ずかしかったけど、嬉しかった。
出張先で写真家さんにポートレート撮らせてくれと頼まれた。
人に写真を撮られるってなんか幸せな気分になれると知った。
いい人に出会えば世界って少しずつ広がるもんかも。
束の間の晴れ間と冬の足音
天気予報は晴れなのに雨が降っていた。
空には晴れ間が見えたから、歩いていたら晴れるだろうと、新しいライカと”いつも”のズミクロンを掴んで家を出た。
Leica M typ262 Summicron 35mm/f2
三条大橋でみんながスマホで写真撮っていて、なんだろうと思ったら虹。
いよいよ雨も止むだろうと歩き出す。
日差しが温かかったのもほんのひと時だった。
とにかく冷たい雨だった。お気に入りのカフェでのんびりランチしてたら晴れてきたので飛び出す。
結局曇天から冷たい雨が降ってきた。
本当にビックリするほどの冷え込み。
いよいよ冬だ。
Leica M typ262を初めてまともに使った。
正直なところ、M6持ち歩いてるのとほとんど同じ感覚なので、違和感もなければ新鮮さとか感動とかはない。
撮影後プレビューをオフにしていると、本当にフィルムライカと同じテンポで撮影できる。
ライブビューが付いていないし、ISO感度の変更以外では背面液晶を見ることがない。
これは本当に良い。被写体だけに集中できるし、神経質さもない。
フィルムライカから持ち替えて違和感がないってのは結構すごいことなんじゃないかと思った。
雨さえ降らなきゃもっと色々行きたいところもあったのが無念。
デジタルライカよ、こんにちは
前回の記事で色々と書いて、色々と触った結果、気にいるカメラはなかった。
どれもこれもデジタルの時代というのにボタンが多くて操作や設定項目が鬱陶しいほどに羅列されている。ファインダー内表示ももっとシンプルで良い。
妥協して買っても使わないことはフィルムライカを使いはじめて他のカメラを使っていない現状を考えればわかったことだ。
清水の舞台から飛び降りることにした。
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ウッディジョー 1/150 清水寺 本堂・舞台 木製建築模型 組立キット
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一つはセンサー。M9系で採用されていたCCDか、M typ240から採用されたCMOSか。
未だにM9系の画質の人気度は高いから、ここはかなり悩んだ。デジタルライカのレビュー記事や比較記事があまりに少なかったのも頭痛のタネだ。どうせこの金額出すなら新品のライカを買ってやろうと思ってCMOS採用の現行機に決めた。
二つ目は、typ240かtyp262か。
- 出版社/メーカー: ライカ
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ライカ京都店で両方触って確かめた。typ240は重すぎる。あんなにじっくりライカ京都店でライカを触って店員さんとお話ししたことはないだろう。
小汚い格好で寝癖つけたまま行ったことは少し後悔しているが、店員さん良い人だった。
結局、typ262を購入した。
Leica ミラーレス一眼 ライカM ボディ 2400万画素 ブラック 10770 (レンズ別売)
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家族からは今後5年間のカメラへの投資をしないことを約束させられた。
レンズへの投資はまた別の話だと信じて、デジタル世代のレンズが一本欲しい。
機材整理とモノクロデジタル
いろいろと踏ん切りがついた。
ライカとGR、Rollei B35以外のカメラとレンズを全て手放すことにした。
使わない機材をずっと保管するスペースはないし、撮った写真を振り返ってみてもここ1年は本当に数回しかシャッターを切っていないカメラもあって、やっぱり使われてこそのカメラなので。
PENTAXのKマウントを手放すのは少し気が引けたけれど、今の自分にとっては、一眼レフのスタイルよりレンジファインダーの方がしっくりきていて、使わないのはまた事実だったから仕方がない。
デジタル機がGRだけになってしまうので、代わりの一台を探している。
FUJIFILM ミラーレス一眼 X-Pro2 ボディ X-Pro2
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アクロスモードの写真がかなり綺麗だった。操作感もサイズもフィルムライカに近いのも良い。
ファインダーもなんかすごかった。
付き合いのあるプロのカメラマンさんに猛プッシュされたのでかなり傾いている。
SONY ミラーレス一眼 α7 II ボディ ILCE-7M2
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デザイン的に好きだったら迷わずこれを買っていたと思う。
OLYMPUS ミラーレス一眼 PEN-F Body SLV
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これも勧められた。
でも、m4/3はさすがにセンサーサイズ小さすぎてライカレンズ使う気にもならない。
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なんてね。
モノクロがちゃんと撮れるカメラが良いんだけど、RAW現像で追い込むんならα7で、ソフトウェア屋さんじゃなくてフィルム屋さんの作ったモノクロ使いたかったらX-Pro2って感じなのかな。
FUJIFILMはフィルム屋さんなんだからフィルムのアクロスも作り続けてよね。
1年経ってみてどうですか
ライカを手に入れて1年が過ぎようとしている。
この1年で撮ったフィルムは80本くらいだけど、そのうちの半分はM6に通したフィルムだった。
その次によく使ったカメラはM2だったけど、M6とはほぼダブルスコア。
一番持ち歩いていたはずのGRシリーズは途中で壊れたり買い直したりしたけど、シリーズ通しで数えてみてもあまり撮っていなかった。
Leica M6 Elmar 50mm/f2.8 Fujifilm Natura 1600
Leica M6 Summicron 50mm/f2 Kodak T-MAX100
「撮りたい・使いたい」って思わせてくれるカメラで撮るのがやっぱり一番だ。
久しぶりにカラーフィルムとT-MAXを使った。
T-MAXの現像をちょっとミスったのが少し悲しかったけど、唯一気に入っていたカットが生きていて良かった。
なんとなく現像したのを吊り下げた段階で、あー良いのないなって気づくことがある。
今回もまさにそうで、なんだろう、本当に撮りたくて撮ったのか微妙な写真って現像した後に見たら、捨ててしまいたくなる。
撮った本数が確定できないのは乾燥途中でがっかりして捨ててしまったものがあるからだったりする…笑
カラーで撮ったものが良い感じなのが多くて、Natura1600は暗かろうとなんだろうと撮れてるだろって感じでカメラを構えることに躊躇いがなくなるからいいフィルムだと思う。
Leica M6 Elmar 50mm/f2.8 Fujifilm Natura 1600
めっちゃくらいガレージだったのにそれなりに質感出てて驚いた。
SuperGoldとこれがあればけっこうお腹いっぱい。ポートラも割りと本数買ったけど使いどころがわからない。
最近思うのはやっぱりもっと本数撮らないとわからないことが多いなぁっていうのと、フィルムで撮る、自家現像する、暗室プリントするって流れになってからかなり色々写真の撮り方も見方も変わった気がするし、より写真を楽しめるようになったから、それデジタルにフィードバックしたら面白いかな…と思ったりしている。
写真をめぐる旅
自分の気に入ったカフェは写真集が置いてあることが多い。
自分の知らない写真家のものとか、普段は手にしない感じのものとかを敢えて選んでコーヒーを飲みながら楽しむひと時が好きだ。
そういえば、ライカがどうしても欲しくなったのも、竹富島のカフェに置いてあった石元泰博の写真集がきっかけだった。
RICOH GR10 Kodak 400TX
粗粒子のストリートスナップが基本的には大好きなんだけど、週末にすごく洗練された感じのカフェに行ったら植田正治の写真集が置いてあって、ものすごく綺麗で繊細で、それでいてポップで、すごく感動してしまった。
京都丸善は写真集がなかなか豊富なので、帰りに写真集を買おうと寄ってみた。
Switchで特集されていた若木信吾にも興味があったから彼の写真集をめくっていたらポートレートの中にGR10を片手に微笑む石内都の写真があって、急に親近感が沸いた。
石内都の写真集を見た瞬間に「この人の写真、広島で…」と思い出して、広島県立美術館で見た被爆したワンピースの写真を思い出した。いわゆるブツ撮りであんなに記憶に残っているものは初めてだったこともあって、石内都の写真集も買うことにした。
一冊の写真集から世界が広がるっていうことは、まさにこんな感じなんだなって思った。
もっといろんな人の写真を見たい。
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