記憶の扉としての写真

誰のために、何のために写真を撮るのか。
全部自分の為、自分と周りの人たちの為。
もっと撮っておけばよかったとか思いたくないじゃないか。
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いつか来たこの小さな港町へまた来ることになるとは思わなかった。


以前は色んなことに行き詰まった気持ちになって、平日に会社を休んで一人でここへ来た。
写真は一人で撮るものだと、今より強く思っていた。
誰かに理解してほしいとか、見てもらいたいとか、何も考えていなかった。
同じ場所で似たような構図を今回も撮っていることに帰ってきて気がついた。


だけど今回は大きく違うものもあって、仲間の写真も撮っていた。
誰と来たんだっけ。いつだっけ。
そんな楽しい思い出は辛いだけかもしれない未来だってあるかもしれない。未来が幸せすぎたら忘れてしまってもいいと思う。


でも、もう今日は二度と来ないんだから、500分の1秒でもその瞬間を閉じ込めて、そっと持っててもいいじゃないか。
今回は敢えてデジタルで。物体にして残すには少し感傷的すぎる。
偶然、フッと消えてしまう儚さがあっても良いと思った。
たくさんのデータの中からいつか見たときは、どんな記憶になってるんだろう。


Leica M typ262 Voigtlander ULTRON Vintage Line 35mmF2 Aspherical VM