断絶された5月

コロナがやってきて、気がついたらあっという間に世界中に広まって脅威になってしまった。
今まで「人を見た目で差別してはいけない」「多様な文化を受け入れよう」なんてグローバリゼーションな価値観がより文化的だとされていた世界が、強制的にシャットダウンされてローカリゼーションな価値観にシフトすることになった。
確実にこのコロナ禍は世界史の教科書に載る出来事だと思う。某国に侵略された世界線ではこの限りではないが。

国内でも県外ナンバーへの攻撃や、県境をまたぐなよキャンペーンが展開された。
体調が少々悪いくらいで休むな!と誰も言わなくなった。初夏の陽気でもみんなマスク継続中だ。

住んでいる街の意外な面が見れたりして面白いなぁと思っていた期間もとっくに過ぎて、今度はこの断絶された世界線が不安になってくる。
コロナ前に石巻でみたブルーインパルスが東京の空を飛んだと聞いて、遠くの出来事なのにすごく胸が熱くなった自分がいた。
潜在的に不安な心って溜まっているのかもしれないし、モヤモヤの吐け口も少ない。
今まではなんだかんだで人に会う世界だったんだなぁと思い知る。人に会わなくても仕事が出来ることはストレスフリーでより自由な気もするが、やっぱり空虚な感じがする。立ち飲み屋にだって行けないし、行きつけだったバー達は無事なんだろうか…。

この空しさを埋めるために徒歩圏オンリーで写真を撮りまくった。
毎日36枚撮りを1本は使ったんじゃないかな。コロナ前に買った定着液が完全にヘタってしまった。
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なんとなく少し寂しい写真が多いかなと思っていたら、「いつも汚い裏路地とか変なところ撮ってるから人なんて写ってないでしょ」って相方に言われた。
それもそうかな。
でも、やっぱり少し撮影行為については色々考えることがあった。色々悩んだ。


悩んだ果てに買ってしまったSigma dp2 merrillを買った2日後に売ったのは内緒だ。
DP2M0016
なにせ性に合わなかった。


No.1-4 Leica M2 Voigtländer Ultron 35mm/f2 Asph Kentmere Pan400
No.5 Ricoh GR1s GR Lens 28mm/f2.8 Kentmere Pan400
No.6 Sigma dp2 merrill 30mm/f2.8